日本女子大附属豊明幼稚園

長男は小学校受験を経験し、長女はまだ2歳前でしたが、娘にとってどういう環境が望ましいのか思案しておりました。いくつか幼稚園の説明会に足を運び、一貫校の幼稚園受験を考えるようになりました。大手の幼児教室に通い始めた頃、幼稚園受験には個人の先生がいいと、樋口先生をご紹介いただきました。体験レッスンに伺ったとき、樋口先生は娘の様子を見るや否や、こういう性格じゃない?と瞬時に理解され、私は驚くと同時に嬉しくなったのを覚えております。娘は保育園にも通っており、何人もの保育者と接しておりましたが、娘の本質には気付かれない先生が多かったからです。

私自身、モンテッソーリ教具には詳しくなかったものの、レッスンではいろいろな教具に触れさせていただき、娘は集中して取り組んでおりました。塗り絵やハサミといった、巧緻性の練習も繰り返し行っていただき、「器用ね器用ね」と褒めてくださり、娘の自信につながっていったように思います。知育の要素に加えて、画用紙、お花紙、シールやモール等を使用して、制作の時間を用意してくださり、これを作りなさいという指示ではなく、どういう風に作ろうかと、娘と相談しながら行っていただいたことが印象的でした。次第に娘から○○を作りたいと話すようになり、娘は樋口先生と過ごす時間を楽しみにしておりました。

幼児教室でも願書の書き方や添削等の指導をしていただいておりましたが、樋口先生は娘の様子や家庭の雰囲気がより伝わるようにと、幼稚園の特徴に合わせ、内容や言葉のニュアンスを一緒に考えてくださいました。お忙しい中でもお時間を割いていただいたことに本当に感謝しております。また、面接の練習では、我が家は夫の受け答えが苦手ということが分かり、樋口先生が夫のエピソードを引き出してくださり、こういう流れがいいわと、面接の軸をつくってくださいました。

娘は慣れない環境では母子分離が苦手で、ご挨拶やお返事の声も小さく、受験には時期尚早だったのかなと思う時期もございました。また、父がいると甘えが出るようで、母と二人でいるときよりも自己主張が増し、一筋縄ではいかなくなることが多かったように思います。考査日が近づくにつれ、低年齢での受験の難しさを感じる日々でしたが、樋口先生は娘の良いところが考査で発揮されるといいわね!と、いつも温かく応援してくださり、そのおかげで、娘の思いに寄り添いながら過ごすよう心掛けることができたと感じております。考査を終えて、娘との帰り道、きょうはどんなことしたの?と聞くと、考査の内容をとても具体的に話し始め、娘の成長ぶりに、驚きと嬉しさがこみ上げてきました。

この度、志望していた園からご縁をいただくことができ、嬉しさも大きいですが、ほっとしたというのが本音でしょうか。毎日の送迎やお弁当作り等、大変な部分もあるかと思いますが、娘と過ごせる時間を大切にしていきたいと思っております。親子で新しい世界が広がることが楽しみです。

幼稚園受験を指導できる幼児教室は少ないかと思います。多くの生徒さんを見てこられた樋口先生だからこそ、娘にも、私ども夫婦に対しても、良きアドバイスを多々いただくことができ、心から感謝しております。本当にありがとうございました。