雙葉小学校 合格

我が家が小学校受験を考え始めたのは、新年中の初めでした。その頃はただ漠然と、私学の小学校の魅力とは何か?を模索しており、先生にお世話になったのもその時からです。
先生は、初めて会ったその日から子供の性格や本質的な部分を瞬時に見抜き、子供のちょっとした変化をすぐに察知して、その日の状態によってカリキュラムを臨機応変に変更して下さるなど、一人一人をしっかりと見て下さいました。娘は頑固なところがあり、気に入らないことがあると手を止めてしまうことがありましたが、そんな時も本人が納得の行くように導いて下さいます。一度は機嫌を損ねた娘も、最後には笑って授業を終えられることで、毎回『楽しいから行く』とやる気になって、一度も弱音を吐くことなく、猛暑だった年長の夏も体調を崩さずに、『素敵な小学生になる!』と最後まで頑張りました。

当初女子校は考えていなかった我が家ですが、先生から学校の雰囲気と娘の性格が合っている学校をアドバイス頂いたお陰で視野が広がり、最良の志望校選びができました。先生は私ども親そして家庭としっかり向き合って下さいましたので、我が家の大きな支えとなったことは言うまでもありません。今となっては些細な質問も、当時にしてみれば一つ一つ気になったものです。そんな親の気持ちも察して、いつもにこやかに前向きなアドバイスを下さいました。子は勿論ですが、親が成長出来たことで、受験に迷うことなく突き進み、難関と呼ばれる志望校にご縁を頂くことができました。

ここからはごく一般的かもしれませんが、我が家の受験への取組の一部をご紹介します。

作業がのんびり⇒丁寧、人のことが気になる⇒責任感が強い・・・親は細部までつい口を挟みたくなりますが、マイナスの考えをプラスへ転換し、娘の良いところを伸ばすことを第一に個性を潰さない方針で来ました。どうしても親として譲れない時・我慢できない時は娘を泣かせてしまうこともありました。受験は母親次第といった部分も相応にありますが、共働きの我が家では、本人も父親も弟も祖父母までも巻き込んで、家族が一丸となって取り組むことが大切で、それが次第に家族の絆を強くしてくれました。母親の力が入りすぎた時には、父親がstopをかけてバトンタッチ。父親が肩の力が程よく抜き、最後まで全体観と冷静な判断力を持ち続けてくれたことで幾度も危機を乗り越えられました。また、時間の使い方には配慮せざるを得ませんでした。新しいことに取り組むのではなく、常に復習を意識した繰り返しの学習を心掛けました。本来時間をかけるべきところも時間をかけられないので、1回を短くして繰り返し、忘れたころにまた復習。「いつも通り」の生活習慣の継続を最優先にして、ペーパーは朝出かける前に30分程度行う習慣にしていましたが、それができない日でもお手伝い・面接練習・季節の発見などできることはいくらでもあるので、それでよしと割り切り、取捨選択を瞬時に判断し、何度も過去のメモを振り返っては、計画対比の現状分析も欠かさずにやりました。往復の通勤電車の中で何度も願書の草稿を練ったものです。そして娘には最後まで『受験』や『合格』の言葉を伝えることは致しませんでした。全てが終わった日の夕食時に「通う小学校が決まったよ!」と発表して、家族でお祝いをしました。

受験が終わった今、振り返ると、それは平常かつ特別な時間でした。希望した学校にご縁が無かったとしても、受験を経験しなかったら恐らくこんな密な時間を過ごしていなかっただろうと、決して無駄にはならない親子の素晴らしい時間を過ごせたと自負しております。